お別れしましょう

彼に一言、LINEで別れを告げたあと。

 

 

 

 

彼からすぐ着信がきた。

 

 

 

 

 

私は空っぽになった心のまま
最後になるであろう電話をとった。

 

 

 

 

「もしもし・・」

 

 

 

「花ちゃん、LINE・・見たよ」

 

 

 

「うん・・・」

 

 

 

「本気なの?」

 

 

 

「うん・・・」

 

 

 

「そっか。・・・ひとつ聞きたいんだけど、花ちゃん本当に別れたいの?」

 

 

 

私の心が拒否する。

 

 

 

そんなわけない・・。

 

 

 

そんなわけない・・・・。

 

 

 

 

「別れなくないよ!・・でも、彼氏くんをこんなに追い詰めて私・・。」

 

 

 

「もう・・疲れちゃったよ・・・。私だって別れたくないけどもう・・どうしていいか・・」

 

 

 

「私だってもう待てないよ・・・来年33だよ・・・」

 

 

 

今までの不安、不満、いらだち。

 

 

 

絞り出すように私は彼に泣きながら伝えた。

 

 

 

「ごめん・・・ごめんね花ちゃん・・・」

 

 

 

電話口ですすり泣く声が聞こえる。

 

 

 

彼もまた泣いていた。

 

 

 

「花ちゃんにそんな思いさせて・・・俺彼氏失格だね・・」

 

 

 

「花ちゃんは悪くないよ・・・花ちゃんを別れるという選択肢を選ばせるまでに追い込んだ俺が悪いんだ・・・」

 

 

 

「ほんとうに・・ごめん・・・」

 

 

 

 

 

しばらく沈黙の時間が流れる。

 

 

 

 

今までどにもならなかった感情が
一気に涙で溢れでてきていた。

 

 

 

一通り私に謝罪を述べた彼が
口を開いた。

 

 

 

 

「花ちゃん・・・俺実は花ちゃんにまだ言ってないことがあるんだ・・・」

 

 

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

動かない心がずっしり重たい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実はさ・・・就職先、見つかったんだ・・」

 

 

 

「え」

 

 

 

「ごめん、言うの遅れて・・。でもついさっきなんだよ。内定の連絡もらって・・」

 

 

 

「・・・・」

 

 

 

「今までとまったく別の業種なんだけど・・スムーズにOKもらえたんだ。明日からもう働く予定」

 

 

 

「・・・そう・・なんだ・・・」

 

 

 

「ちゃんと正社員雇用の約束なんだ。だから・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺が言うのもなんだけど・・・もう1回チャンスもらえないかな・・」

 

 

 

 

 

前の仕事を辞めてから1ヶ月もたたないうちに
正社員の仕事を見つけ、決めてきた彼。

 

 

 

それはきっと私のために。

 

 

 

休む暇もなく私との将来のために
行動していたのだ。

 

 

 

私が「別れ」を選んでいる間も、
私を信じて彼は突き進んでいた。

 

 

 

 

こんなにも
私は彼に想われている。

 

 

 

 

 

「別れるなんていってごめんなさい・・」

 

 

 

 

こうして私と彼とのカップルは
解消せずに維持することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼が新しい仕事を始めて
1週間、2週間とたった。

 

 

 

そして12月はあっという間にすぎ、
クリスマス、お正月と
あっという間に年が明けた。

 

 

 

年が明けてからも
忙しく彼は新しい仕事でバリバリ働いた。

 

 

 

新しい職場ではもともと人材不足もあってか、
彼の若さと生まれ持つリーダーシップとパソコンスキルで、
彼は非常にいい意味で目立ったのだそうだ。

 

 

 

そして息つく暇もなく彼は本部の人から
「昇進」をする方向でのお話をいただいた。

 

 

 

その昇進は職場を統括する長の位置だった。
その企業でも異例の最速最年少の昇進だという。

 

 

 

 

環境も彼に合っているようで、
多少仕事で深夜をまわって帰ってくることはあるものの、
前みたいに病んで「辞めたい」と漏らすことはなくなった。
そのときできたストレス性の吹き出物は気がついたら治っていた。

 

 

 

更に前の仕事よりももらえるお給料も増えたのだそうだ。

 

 

 

時折、

 

 

 

「花ちゃんが専業主婦になっても食っていけるくらいのお給料入る予定(´・∀・`)」

 

 

 

「これで花ちゃんが妊娠しても安心して暮らせるよ〜(´・∀・`)」

 

 

 

と、
今までお金がなく2ヶ月に1回デートしていたときの彼とは思えない発言をしている。

 

 

 

彼の変化がなにより嬉しかった。

 

 

 

 

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